にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

大人同士 :秀香穂里

4199006540大人同士【キャラ文庫】 (キャラ文庫 し 2-22)
秀香穂里
徳間書店 2012-02-25

by G-Tools

「他人同士」のスピンオフですが、単体でも問題なし。
仕事を絡めた話は説得力があっていいですね~。
【大人同士/秀香穂里/新藤まゆり/Chara文庫(2012年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
「作家にいい顔するだけの編集なんて無能だ」優秀だけれど廃刊寸前の文芸誌で燻る編集者の小林に、毎日喧嘩を売ってくるのは同期の時田。分析能力に優れた営業部のホープは、実は小林と同じゲイ。ある夜「外回りで疲れた俺に肩くらい貸せ」と挑発され、つい勢いで抱いてしまい!? 犬猿の仲の二人が恋に落ち、やがて週刊誌の黄金時代を築いていく──(表紙裏あらすじより)

【あらすじ・感想など】
同じゲイバーの常連である小林と時田。
ふたりは同じ大手出版社・央剛舎で働く同期で、小林は月刊小説誌の編集者、時田は営業として活躍している。
多くの共通点がありながらも、恋愛スタイルは正反対で、顔を合わせれば喧嘩腰の会話しか交わさないふたり。
そんなふたりが、ある日、事の成り行きで身体の関係を持つことに。
それ以来、お互いに意識するようになり、仕事に対する姿勢を認め合うようになるが、時田の抱える問題を小林は知ってしまい…。
という、出版業界を舞台にしたリーマンモノです。
同じ会社で働いているとはいえ、編集と営業は衝突することも多く、特に小林が携わっている小説誌「小説央剛」は赤字続きなので営業からは文句を言われてばかり。
営業としてはかなりのやり手だけれど、仕事を離れると毒舌で、二丁目ではその色気たっぷりの美貌で相手を食い散らかしている時田と、仕事でも恋愛でも真面目な付き合いをする小林は、お互いによい感情を持っていません。
それなのに身体の関係を持ってしまったのは、時田の挑発と美貌に小林の心が揺らいでしまったから。
それ以来、小林は時田を意識するようになっていきます。
この展開の背景には、二人の仕事への情熱があります。
時田が本当は編集を望んでいるが故に「小説央剛」編集部に対して厳しい事や、時田の営業姿を目の当たりにして、小林の中で時田への印象が大きく変わっていく。
同じ業界にいるからこそ相手の能力の高さや抱えている葛藤が理解出来るので、それによって相手に対する感情が変わっていくのは当然だろうなと思います。
恋愛に関しても、身体を合わせたことで時田が意外にも可愛い反応を返してきて、その点でも小林は時田に心を掴まれています。
浅い身体だけの関係しか重ねてこなかった時田を自分が満たしてあげたい、という気持ちが小林に芽生えて、真面目な小林は頑張っちゃうわけです。
ゲイバーでは奔放なキャラで通っていて普段は弱いところを見せない時田が、実は仕事に対してはしっかりと強い意志を持っていて、ベッドでは色っぽい。
そんな時田に惹かれないわけがないですよね…!
そして、小林の直球な言葉に絆されていく時田がかわいいです。
お互いの仕事ぶりを知っていて、認め合い、尊敬し合える関係っていいですね。
でも、同じ仕事をしているからこそのすれ違いもある、という話が後半の『同僚同士』です。
ふたりが恋人同士となり、一緒に暮らし始めて3年後、営業から晴れて念願の編集へ異動となっていた時田は、小林のいる編集部へ配属されます。
看板雑誌の編集部の中でも、最も重要な記事を扱う班にいる小林と、配属されたばかりで編集部内では下っ端の時田。
野心家の小林は出世のために毎日忙しく働いていて、一緒に暮らしていても時田との時間はどんどん少なくなっていく。
そんな中で気持ちもすれ違い、お互いに尊敬し合い、いい関係を築けているようにみえたふたりの関係が変わっていきます。
同棲している恋人と仕事場でも一緒というのは大変そうですね…。
近くで相手の仕事を見て刺激し合える関係は、同僚としてはとてもいいと思うけれど、恋人同士だとなかなか微妙なところ。
しかも男と女と違って、男同士だからまったく同じ土俵にいるわけです。
小林も時田も仕事は出来るけれど、編集としては後から入ってきた時田は小林と同じポジションではないので、自分は自分で頑張ればいいと思ってはいても、なかなか心中穏やかではありません。
同じ仕事をしているから理解してくれるだろうという油断や、仕事の充実感が、小林の心を浮つかせていて、二人の心の距離は開いていくばかり…。
一見仕事に情熱を燃やす男の話なんだけれど、その裏で蔑ろにされている部分がどんどん目についてきて、小林に苛立ってしまいました。
時田に対する愛情は変わらずあるのに、感情が一方通行なんですよね。
そんな小林に愛想尽かさず、男らしいところをみせた時田が格好良かった!
時田は出来るツンデレ美人ですね!
序盤は恋愛に関しては小林の方がしっかりしていたのに、付き合っていく中で時田がいつの間にかすごく成長していたんだなぁと感じさせられる話でした。

それにしても、時田がかわいかったです。
軽い遊び人かと思ったら意外と未開発で、小林のしつこいくらいのエッチにメロメロになっていく姿に萌えました。
ツンデレめ!
しっかし、小林は淡泊そうに見えて結構粘度高めの恋愛スタイルですね~。
エッチもねちっこい(笑)
時田を堪能するにはピッタリのキャラでしたv

ということで、秀先生の新刊は「他人同士」のスピンオフ。
舞台となっている出版社が同じですが、時系列的にはこちらの方が前で、「他人同士」の主人公である諒一の上司の過去エピソードです。
「他人同士」を読んでから既に3年以上経っているので、そちらでの小林と時田のキャラについて記憶が薄いのですが。(読み返そうかとも思ったのですが、収納の奥深くに眠っていて取り出すのを諦めました…)
過去の話で諒一はほとんど登場しないので、「他人同士」を読んでいなくても全く問題ないと思います。
ガッツリ仕事が軸になっている話でした。
社会人である以上生活の中に仕事が占める割合は少なくないので、社会人同士のBLで仕事が原因のすれ違いはあって当然。
特に男同士で、同じ職場だったら尚更です。
秀先生はそうした働く男の恋愛模様を書くのが上手いですよね!
仕事と恋愛が上手く絡んでいて好きです。
全体のボリュームは少なめですが、読み応えのある1冊でした。
ふたりのキャラもしっかり立っていて、特に時田のツンデレ美人キャラは個人的に萌えツボで美味しかったです!

■シリーズ
「他人同士(全3巻)」暁×諒一

「大人同士」小林×時田
「恋人同士 -大人同士2-」

他人同士 1 (キャラ文庫) 他人同士2 (キャラ文庫) 他人同士3 (キャラ文庫)

大人同士【キャラ文庫】 (キャラ文庫 し 2-22) 恋人同士 ~大人同士2~ (キャラ文庫)

関連記事
2012.02.27 01:26 | 秀香穂里 | trackback(0) | comment(0)
            












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://macnyanko.blog22.fc2.com/tb.php/1070-3d295409

最近の記事

プロフィール

Author:にゃんこ
漫画も読むけれど、やっぱり小説が好き! 小説を中心にBL本の感想を書いています。

このBlogについて:Read me

日記&一言感想
→ にゃんこ雑記
お知らせ用twitter
お知らせ
中の人はこちら
つぶやき

Twetter

RECOMMEND

参加させていただいています!

【このBLがやばい!2019年度版】
(漫画中心に小説、CD含めBL全般)

【はじめての人のためのBLガイド】
(ほぼ漫画のみ)
はじめての人のためのBLガイド

作家さん別感想記事リスト

Comment

Trackback

サイトリンク

BL Novels TB

BL Comics TB

BL×B.L.People


お役立ち


with Ajax Amazon

メールフォーム

基本的にレスは雑記の方でしています。数日経っても応答がない場合は送信エラーの可能性があります。「取扱説明書」を参照してください。

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード

| ホーム |