にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

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長恨歌「上」「下」 :山藍紫姫子

長恨歌〈上〉蛇性の婬長恨歌〈上〉蛇性の婬
山藍 紫姫子

白夜書房 1994-04

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マンガに萎えると、反動で濃厚な山藍ワールドに飛び込みたくなります。
期待通り、どっぷり耽美な世界を堪能させて頂きました!
ストレス溜まったときには、効きます(笑)

舞台は江戸。
基本的には山藍先生の王道パターンなのですが、珍しく女性キャラの存在が大きく、他の作品とは一線画していると思います。

しばらく前に読み終わっていたのですが、感想をなかなか書けず、今頃レビュー。
その割に、自分の思いを言葉に出来ていないのですが…。
山藍先生の作品のレビューは難しい。

毎回のことですが、この作品も古く、絶版です。
1999年にコアマガジンから再版されています。(これも絶版?)
今頃知ったのですが、コアマガジンは白夜書房からサブカルチャー系の部門を引き継いでいるのですね。白夜書房から出たハードカバー版の多くがコアマガジンで再版されているのは、こうした理由があったのですか。納得。
ハードカバー版の方が装丁がよいので、断然こちらの方がオススメです。
角川さん、次回文庫化はこの作品お願いします!
【長恨歌/山藍紫姫子/舞方ミラ/白夜書房(1994年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!!
あらすじ
享保2年、この年の江戸の流行りは火事と歌舞伎見物と若い娘の拐わかし。裕福な商家の娘、油問屋のお澪はある日祭りに出かけ、与太者たちにからまれるが、眉目秀麗な無類人、沙門小次郎に助けられる…。



【感想など】
舞台は江戸、享保の時代(吉宗の頃)。
主な登場人物は4人、弁天、沙門、鉄、お澪。
主人公は弁天ですが、お澪の視点で語られていきます。

弁天は、越後松代藩老中嫡子・佐久間勘解由として生まれるが、沙門によって許嫁を寝取られ、お家騒動により藩はお取りつぶしに。
沙門を狙うものの、逆に斬られ重傷を負いますが、心臓が右についていたという偶然から絶命を免れます。
沙門小次郎は、藩お取りつぶしのために公儀より遣わされてきた隠密。
その役目は果たすものの、命を奪ったはずの弁天が死ななかったことで、武士の道を捨て、弁天と生きていくことになります。
互いに憎しみ会う二人と、沙門とある契約をしたという鉄。
弁天は二人から陵辱を受ながら、共に生きてゆくのですが、3人の間には憎しみという絆があるのです。
そんな3人に、ある日近づいたのがお澪。
お澪は、油問屋吉野屋宗左衛門の一人娘で、江戸でも評判の器量よしであり、大店の娘として何不自由ない暮らしを送っています。
ある事件をきっかけに、お澪は沙門に一目惚れしますが、沙門は弁天以外には関心を示しません。
愛情は次第に執着へと変化し、ついには沙門を監禁、弁天を父・宗左衛門の元へ攫ってしまうが…。

『愛とは、人を強くするもの。なれど、その愛ほど、永く続かぬものはない。これが、憎しみであれば、それは永久のもの。愛を憎しみに変じて、愛しきお方を追って行くのでござりまする。』
文中で何度も出てくるこの言葉。
この言葉が全てを物語っているのでしょう。
沙門、弁天、鉄。そしてお澪。

お澪…。
沙門への愛情という名の執着と、弁天への嫉妬と母性愛。
こんなに生命力にあふれたキャラ、山藍先生の作品では皆無です。
そして、鉄。
実は結構重要人物です。
沙門と弁天、愛し憎しみ合うあまり、ともすれば破滅へと突き進みそうな二人の緩衝剤という存在。
さらに、父親の行った「延命の法」によって不死の身体をもった鉄は、沙門とある契約を結んでいます。
(以下、かなりネタバレです)
お澪の策略によって鉄は死に、弁天は宗左衛門の愛人によって殺されてしまうのですが、鉄は生き返り、弁天も鉄と交わることによってその力を手に入れていたため生き返ります。
沙門との契約は、弁天に不死の身体を与えることでした。
沙門も不死の身体を手に入れています。
3人は江戸を離れ、永遠のつながりを手に入れたのでした-…。


うぉー、全然この物語を説明できていないです。
自分の言葉が足りなくて、もどかしい。自己嫌悪。
弁天も沙門もお澪も、もっと様々な葛藤や情があるのですが…。
皆さん情が深く、しかも屈折しているので複雑です。
全体的には、いつもの山藍先生お得意のパターンなのですが、
お澪の存在が異彩を放っています。
弁天とは対称的な、生命力にあふれ、欲望に一直線なキャラ。
女って怖い…。
お澪がいなければ、弁天と沙門の愛を描くのであれば、藩お取りつぶし後の話になっているのでしょうね。

それにしても、私は最後のオチ(?)にかなり衝撃を受けました(笑)
えー!?そうくるか!
と、しばし呆然。
山藍作品なのに、バッドエンドのニオイがすると思っていたら…。
ホッとしましたが。

この本を読んでいて、お澪の存在や弁天と沙門の関係から、栗本薫先生の「元禄無頼」が頭に浮かんでいたのですが、結果的に全然違いました。
同じ耽美系作家で同じ情念をテーマにしていても、作家の求めるものが違うとこうなるのですね。
どちらも大好きです。


最近、山藍先生の作品をBLと分類してしまっていいのだろうかと、悩みます。
私はルビー文庫の「THE DARKBLUE」で先生を知ったので、JUNE系BLという印象だったのですが、最近になって他の作品に出会ってみると、それはちょっと違う…。
そもそも、文庫や新書の作品は少ないし、気合いの入り方も違う。
昔のルビー文庫はともかく、現在のBLとは立ち位置が全然違うと思うので、BLと言ってしまうのは違和感あるのですが…、とりあえずこのブログではこのカテゴリーにしています。

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2006.03.27 11:30 | 山藍紫姫子 | trackback(1) | comment(4)
            

にゃんこさん今日は!

私の方はソフトカバー版の感想でしたが、TBのお誘いありがとうございます。早速お返しさせて頂きますね。

ラストの「落ち」には私も驚きました。ラスト直前まで「これはバッドエンドになりそう」と考えていましたから。(笑)

そして、山藍先生の作品を「BL」に句括る事には私も悩みます。

「長恨歌」のように、男性からも支持を得る事もあるようですし、「ただのBL小説」と言うだけではなくて、「官能小説」としても機能している事が多いのですよね。

どの作品にしても、エロスだけではなくて、ストーリーに迫力や凄みがありますしね。

だからこそ、私も山藍先生の作品を読む事を止められないのですが。(笑)

来月には、「オム・ファタール」の文庫版とともに「トライアングル」と言う作品(詳細は判りませんが、書き下ろしの新作でしょうか)が発売になるので、そちらが楽しみで仕方がありません♪

毎度のように長くなってしまいましたが、これにて失礼させて頂きますね。

ではではまた!

2006.11.10 17:04 URL | ハスイ #MMIYU.WA [ 編集 ]

ハスイさん、こんにちは。

やっぱりバッドエンドのニオイでしたよね。そして、「オチ」に驚きましたよね(笑)

山藍先生は「BL」ではなく「やおい」という言葉の方がしっくり来ます。
「官能小説」という面もあり、この作品のように「ファンタジー」もあり、位置づけが難しいですが、もう私はこの「山藍」呪縛から逃れられそうにもありません(笑)
来月新作ですか!
久々に改訂版とかではない、ちゃんとした新作を読める気がします。
楽しみですね♪

TBありがとうございました。
ではまた~

2006.11.13 10:42 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

初めまして、にゃんこ様。
黒ごまと申します。

BLCDを聞いて、にゃんこ様のブログを拝見して以来、すっかり山藍紫姫子ファンになりました。

初めて買ったBL小説、『花鬼』、『長恨歌』に続いて、『金環蝕』、『王朝恋闇秘譚』など、現在他の本も買っては次々と読んでいます。

最初に、山藍氏との出会いの切欠を作って頂き、心から御礼を申し上げます。
何でも綺麗で美しいものが大好きな私は、山藍氏の本は最高の楽しみの一つです。

続いてお願いがあるのですが、もしよろしかったら、山藍氏以外でお勧めの耽美なBL小説を私に紹介してください。
探しているのですが、なかなか見つかりません。

私の好みの傾向は、
エロ → 出来たら多めで、鬼畜大好き
世界観 → なんでもOK
カップル → 兄弟、両性具有、なんでもOK
好みの話 → 退廃的。肉体あるいは精神的に囚われていくもの。ある意味心理学的で、人の心の闇が見えるような話。

好きな作品:
山藍氏:『長恨歌』、『花夜叉』、『金環蝕』、『ラ・ヴィアン・ローズ』
その他:『夜ごと蜜は滴りて(和泉桂)』、『デコイ囮鳥、迷鳥(英田サキ)』

よろしくお願いします。
これからもブログ頑張ってください。
心から応援しております。

2013.11.22 14:51 URL | 黒ごま #o72xmsxc [ 編集 ]

黒ごまさん、こんばんは

拙い感想ばかりですが、大好きな山藍先生の魅力を伝える一端となることが出来てとても嬉しいです!
そして、黒ごまさんの好みが私と被っていて舞い上がってしまいました。
私もそんな作品が大好物です!

さて、山藍先生以外でということで考えてみました。
精神的にも肉体的にも濃厚な作家さんで思い浮かぶのは、
・丸木文華先生:「兄弟」や「義父」などの近親相姦モノ。感想まだ書いていませんが今月の新刊も濃厚でした。
・吉原理恵子先生:「二重螺旋」「影の館」など
・綺月陣先生:「倒錯者Aの告白」シリーズ、「祈り」など
・その他:昔のルビー文庫作品は、エロ的には薄くても退廃的で精神的な掘り下げが濃くて好きです。栗本薫先生や三田菱子先生あたり
既にご存じの作家さんもいるかもしれませんが…個人的にオススメです!
あと、最近これは!と思って過去作品を掘り返しているのは五百香ノエル先生です。

コメントありがとうございました!
とても励まされます。
これからも、オススメの作品に出会ったら感想を書いていこうと思っているので、お時間ありましたらまたぜひいらしてくださいね。
ではでは〜。

2013.11.23 19:48 URL | にゃんこ #qOwEm20U [ 編集 ]













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長恨歌
【内容紹介】1994年白夜書房からハードカバー版で出版された後、1999年にコアマガジンのバニラ新書から、「山藍紫姫子官能の復刻シリーズ」として復刻された作品。幻の時代エロス。完全復刻。日本最大級ネット書

2006.11.10 16:46 | +synapse∞type-bee+

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