にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

束縛の呪文 :夜光花

4199005897束縛の呪文 (キャラ文庫)
夜光 花
徳間書店 2010-09-25

by G-Tools

こんな性格の受は珍しいですね。
序盤は不安になりましたが、後半盛り返してホッとした!
【束縛の呪文/夜光花/香坂あきほ/Chara文庫(2010年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
高校時代、恋人同士だった喬一と義隆。
だが、ある出来事を切っ掛けにふたりの関係は変わり、義隆と距離を取るために喬一はフランスへ渡った。
それから社会人になった今日まで、遠距離恋愛を続けてきたふたりだったが…。

ふたりの関係が変わる切っ掛けとなったのは、喬一の浮気。
しかも義隆の姉を妊娠させたという事態なのに、喬一は悪びれる様子もない。
それでも義隆は別れを切り出さなかったものの、喬一に対して暴力的になり、そんな自分に苦悩するようになっていく。
そんな義隆を見て距離を置くべきだと考えた喬一は、高校卒業後母親の国であるフランスに渡り、大学卒業後も帰国せず働いていた。
その間も喬一と義隆の奇妙な恋人関係は細く続いていたが、いつも腕からすり抜けていってしまう喬一に義隆の不安は募るばかり。
ついに、義隆は「フランスに帰るな」と言い出すのだが…。
あらすじで書くのが難しいのですが、ふたりの関係はとても曖昧です。
恋人だけどセフレみたいな感覚。
(あらすじだけでは分かりにくいですが、義隆×喬一です)
そうなっているのは喬一の態度によるところが大きくて、傲慢な義隆に従いつつも、喬一は常に距離を置いている。
他に寝る相手がいるような態度を見せたりもする。
それでも別れようとしない義隆と、それに付き合っている喬一という微妙な関係に少し変化が訪れた話が、雑誌掲載分の表題作。
最後に喬一の本心が見えてきますが、義隆はまだそれを知ることなく、余韻を残したまま話は終わっています。
これだけの話でもブラックな読後感でそれなりに一区切り付いていますが、キャラに共感するには至らないし、萌え的にも薄味。
なんだかテンション上がらないわ…と思いながら後半突入したのですが、後半の書き下ろし「解放の呪文」が面白かったです!

以下、ネタバレしていますので、未読の方はご注意くださいませ。

何故喬一がそんな行動を取っていたのか。
それは義隆が飽きっぽい性格だったから。
確かにそんな相手には刺激があったほうがいいのかもしれないとは思いますが、だとしてもそれはやりぎだろう!と思わず突っ込みました。
喬一の性格が掴みきれない。
でも、「解放の呪文」を読んで、喬一の苦悩が見えてきたことで印象がガラッと変わりました。
今まで必死になって繋ぎ止めてきたものが壊れそうになったとき、強気な姿勢の裏に隠していた弱い部分が喬一を不安定にさせていきます。
喬一は、義隆の気持ちが自分に向いているのは、自分がそう仕向けているからだと思い込んでいる。
普通の恋人同士になれば義隆の気持ちは離れていってしまうから、騙し続けるしかないし、それが出来ないのならいっそ壊れる前に自分で終わらせたいと思っています。
傷つくのが怖くて、1度始めてしまったゲームから降りられない喬一の気持ちはよく分かるけれど、でもそれでは結局本当の意味で相手の気持ちを得ることはできないですよね。
喬一もそれは分かっているんでしょうけど。
意外にもこの話の着地点が普通の恋愛にも通じるところにあり、強気だった喬一が、どんどん弱さを晒していく過程がよかったです。
謎だった喬一の心が見えてきます。

エロはほどほどかな。
夜光花先生にしては大人しめなんじゃないかと思います。
初エッチとか、義隆が暴力的になっている頃のエッチが読みたかったなぁ~。
痛がっている喬一はきっと萌える…!

ということで、夜光花先生の新刊です。
表題作が雑誌に掲載されたのが2006年、書き下ろし部分が2010年、結構間が開いているので少し印象が違いますね。
あらすじを読んで受が振り回されているのかと思いきや、振り回している方でした。
序盤は喬一が吃驚するくらい軽い受でどうしようかと思いましたよ!
受が女性に浮気したとか、妊娠させたとか、BLでそんな展開滅多にない!
これは最後一体どうまとめるのかと不安になりながら後半に突入したのですが、意外にも後半一気に盛り返しました。
掴みづらい性格の喬一だったからこそ、そのギャップが魅力になりますね。
この先も恐らく振り回されるであろう義隆は大変でしょうけど(笑)
分かりにくい喬一ですが、義隆には頑張って欲しいなぁと思います。
後半の「解放の呪文」が面白かった!
前半部分だけの短編としてはブラックでもよいですが、このキャラで文庫1冊ブラックだと消化不良な読後感になっていたんじゃないかと思います。
終わりよければすべてよし。
前向きなラストでホッとしました♪
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2010.10.08 00:42 | 夜光花 | trackback(0) | comment(4)
            

にゃんこさん、
こんばんは。

秋がなく、すっかり冬のようですね!

にゃんこさんのおすすめで、近頃びゅーっと一気にこの方の著作をたくさん読んでいました。デビュー作のときから、とっても筆力があって面白くて、なによりストーリーだけじゃなくてきちんと萌えるシーンの書ける方ですね。素敵な作家さんを教えてくださってありがとうございます♪
それで、節操がないのですが、次のおすすめの方がいらしたら教えてください(笑)。獣シリーズ以外、ほとんど読んじゃいました・・・。
1~2年ほど前は、崎谷はるひさんを読んでいたのですが、最近は嗜好が変わってしまい・・・。崎谷さんの作風も変わりましたよね。なんだか妙に、大人設定になってしまったというか、昔の勢いのある萌えが感じられなくなってしまいました(涙)。

話は変わりますが、イラストって重要なんですね! (いまさらな感想ですみません)
ときどきにゃんこさんが、ジャケ買いされているところを見ていて、意外だと思っていたのですが、「門地さんのイラストで二倍面白かった」というコメントのついていた書籍を買ったら、実感できました!
作家さんのハナシがもちろん主役なのですが、『忘れないでいてくれ』とか、たしかに大切でしたよね。
そんなにゃんこさんに、いとう由貴さんの『たとえ背徳の罠に落ちても』をさりげなくおすすめさせてください・・・。つっこみどころは満載なのですが、門地さんのイラストが超・どハマリです。愛ゆえに攻は受をいじめてしまう王道ハーレクイン調です。イギリスのパブリックスクールで起こる、奨学生(攻)と名門子弟(受・門地さんの描く金髪碧眼の口絵がすごいです)の恋愛モノでした。にゃんこさんが読まれたいとうさんの著作より、作者のノリに勢いがあるので、筆力はそこまで気にならないかもです!お時間あれば、ぜひにゃんこさんの感想が読んでみたいです。

そして、にゃんこさんのブログを読んでいて、教えていただきたいのですが、BLと耽美は違うんですか? すごく初心者な質問で申し訳ありません・・・・。先日発売された、山藍さんの新刊(リブレから)はBLなんでしょうか?

MOGU拝

2010.11.01 19:04 URL | #- [ 編集 ]

MOGUさん、こんばんは~

すっかり寒くなってきましたね。
今年もあっという間に終わってしまいそうです…。

オススメの作家さんですか~。
好きな作家さんは感想を書いているのでブログの内容とかぶると思いますが、夜光花先生のような少しブラックな方向性だと沙野先生あたりでしょうか。
他には、菱沢先生や凪良先生は話も面白く、萌えもしっかりあって私は好きです。
最近はなかなか読む本の幅を広げられず(読む時間が無い)私の守備範囲も狭いので、お役に立てるかどうか…。
そんなわけで、本をオススメいただきありがとうございます(^^)
未読なので探してみますね!

BLと耽美の違い……。
私も明確な違いを分かっているわけではないので、説明が難しいです…私には感覚としか言いようがない。
JUNEに近いと思いますが、それもまた曖昧な感覚です。
恋愛の成就が着地点になっているのではなく(その場合もあると思いますが)、恋愛の形や性的関係に美を求めていると言った感じでしょうか…?
例えば、SMであったり、死という形での昇華であったり。
セックス描写が濃い薄いではなく、精神的な関係を重視している印象です。
そう言う意味で、先日出た山藍先生のBBNは耽美に近いと思いました。
あくまで私見なので、捉え方は人それぞれだし、違いを考えなくても面白ければいいとは思いますが…。
曖昧ですみません(>_<)

コメントありがとうございました!
またぜひお越しくださいませ~。ではでは。

2010.11.03 01:45 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

にゃんこさん、

さっそくオススメありがとうございました!
菱沢さんのは1冊も読んだことがないので、すごく楽しみです。にゃんこさんの感想見つつ探してみます!

凪良さんや沙野さんもずいぶん昔に2冊くらいしかトライしてないので、嬉しいですワ。

先日にゃんこさんがオススメされていた『好きで好きで好きで』、なんかすごーくせつなかったですよーー! こういう痛さが書けるってスゴイですね。胸が本当にジンジンするなんて超ビックリです。そういうのは、教えていただいた作家さんの中では砂原さんも。『夜明けには好きと言って』『言ノ~』とか。読み返しても、もう同じ衝撃は味わえないんですけど、すごくよかったです。
ふふふ、楽しみがいっぱいありますね。

耽美のご説明も分かりやすかったです、ご丁寧にありがとうございました。
そういえばBLってすごいハッピーエンドですもんね(今まで気がついていなかった自分がありえないです・・・)


これからも楽しみにしております!

MOGU拝

2010.11.05 20:06 URL | #- [ 編集 ]

MOGUさん、こんばんは~

私の好きな作品を気に入っていただけると、とても嬉しいです(^^)

沙野先生は最近出た「天使憑きの男」とか「つる草の封淫」に萌えまくりました!
粘度の高い萌えをお求めの時にはオススメですww
高遠先生は、また違う方向で好きな作家さんです。
痛さの上にある萌え?
そして泣ける…。
BLにはいろいろな作品がありますが、萌えも然り感動も然り、心沸き立つ作品に出会えた時はテンションが上がります!

コメントありがとうございました☆ではでは~

2010.11.06 02:19 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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